塗装を手軽に!?ターナーのアンティークワックスをスピーカーボックスに使ってみた

オーディオ

夏休みのスピーカーまつりの延長戦?

オントモムックのパイオニア6cmユニット用にスピーカーボーックスは事前に製作しておりました。ただ、音の違いを楽しもうかと塗装はせずにおりましたよ。そんなようすを試聴動画をふくめて7月に公開しております。
 
オントモムック・パイオニア6cm×重ねてつくる自作キューブボックススピーカーの試聴動画をつくってみたよ
2017年7月19日、オントモムックが発売。発売日当日に早速購入。事前に準備していた100均MDFを重ねてつくったキューブボックス型スピーカーにパイオニアの6cmユニットをその日のうちにとりつけエージング開始。せっかくなので試聴動画も作成。クラシックの音源をいろいろ鳴らしましたが、マッチングするのは「昭和の歌」ですか?
 
夏のスピーカー工作まつり2017年ってことで、お盆休みに塗装をして公開をと考えておりましたが・・。8月に入り、キノコ隊長の身内に不幸があり、葬儀やら墓参りやらで遊びにお盆休みが使えず・・。加えて、この8月は雨つづきでしたので、塗装の機会をつくりにくく・・。
 
まぁまぁ、いくつかの要素でスピーカーが放置されておりましたよ。それでもいつまでもそのままとは生きませんので重い腰をあげて塗装に入ることにしました。で、いつもなら刷毛で塗って乾かしてとか、スプレーで薄くをくり返すところです。でも、8月に不幸やらがありゴタゴタしていたので、「手軽に塗装ができないものかなぁ~」と思案。
 
そこで、ロフトで見つけたターナーのアンティークワックスで塗装をしてみることに!
 

ロフトをブラブラしていて気になった塗装アイテム

長雨は塗装に不向きということで・・

2017年の8月は、不思議と雨がつづきまして・・。天候不順でお米は大丈夫なのでしょうか? あれは、平成5年(1993年)だったかしらん?タイ米を輸入して食卓に並べていたのは・・とキノコ隊長が申しております(キノコ隊長と同年代のかたは懐かしいお話なのでしょう)。
 
それはさておき、ステレオ誌のムックの6cmスピーカー用にMDFを貼り合わせたエンクロージャーを準備したまでは良いのですが、無塗装にしておりました。マンションぐらしですから、部屋で大々的に塗装作業には簡単に入れません。できるとすれば、奥さまを里帰りさせているタイミングとなりましょう(ちなみに2016年8月のスピーカーまつりで作ったバックロードホーンの塗装は、まさしく里帰り中にひろげてました)。
 
とすれば、ベランダで作業することにはなります。ダンボールで塗装用の箱など準備しているものの、雨の日はやはり気が引けます。雨粒が弾かれて塗膜に付着なんてことがおきたら目も当てられません。そんなわけで、やりたいなぁ~と思いつつ、なかなか塗装に手が回らずにおりましたよ。
 

ちょっと前から気になっていたターナーのアンティークワックス

この40代の夫婦の観察記録では、東急ハンズがよく登場します。ただし、出没しているのは東急ハンズばかりではありません。たまにはロフトにも足を運びます。で、ちょっと前、そんなロフトの塗料などのコーナーで、ターナーのミルクペイントなるものを目にします。「ん?牛乳が原料?」ってな具合です。
 
ターナーという会社は、絵の具や塗料を扱っている会社さんです。1946年に設立とのことですので、70年の歴史のある会社さんのようです。
 
ターナー色彩株式会社 | TURNER COLOUR WORKS LTD.
ターナー色彩株式会社は色彩の可能性を信じ...
 
女王キノミは、以前、絵画教室にも通っていたので、絵の具の会社としてそれなりに知っていたようです。他方、キノコ隊長は、絵心もないので絵の具といえばぺんてるとリキテックスくらい・・。
 
で、はじめ、足を止めたのはミルクペイントだったのですが、隠れるようにおいてあったアンティークワックスにキノコ隊長は気を留めます。乾いた布でワックスがけしながら塗装するのかぁ・・。スピーカーに使えたら楽そうだなぁ・・と。
 

アンティークワックスは、塗装が手軽で、女子にも人気?

ちょっと検索をかけるとDIY女子の必須アイテムになりかけてる?

さて、長雨がつづき、スピーカーボックスに塗装をするにも、刷毛とか出すのを面倒がっていたキノコ隊長です。パイオニアの6cmユニットを取り付けて、仮試聴してから1ヶ月も経過するとさすがにムズムズしてきます。そこで、ロフトで見かけたアンティークワックスのことを思い出します。
 

 
そこで「ターナー アンティークワックス」といったキーワードでgoogle先生に質問です。
 
すると、DIY女子の作例がたくさん。端材やMDFで製作したDIY品や100均で購入したアイテムがゴロゴロでてきます。そりゃね、布にワックスをとってこすり付けるだけで塗装できますから、たしかに楽ちん。いろいろ準備する必要もないですし、手軽で女子たちに人気なのでしょう。そのあたりおっさんたちより敏感なのかもしれませんね。
 

部屋の中でもまわりを汚さず塗装ができそうですから・・

DIY女子たちの塗装のようすをブログで拝見したりすると、その手軽さがよく伝わってきます。また、塗装後も取り扱いが楽そうです。そしてなにより、室内でするにしてもまわりを汚さずに作業ができそうです。ダイニングテーブルに広げて塗装の作業しても奥さまにあまり咎められそうにありません。これ重要(笑
 
そんなわけで、今回のオントモムックのパイオニア6cm用につくったキューブボックス型のスピーカーエンクロージャーの塗装はターナーのアンティークワックスで仕上げることで決定します。
 
ただ、MDFを貼り合わせたスピーカーの箱ですから、塗装による硬化というのは必須。塗装をほどこすことで、スピーカーの鳴り方もだいぶ違いますので・・。 その面では、ワックスでの塗装というのは、一抹の不安があります。というのもワックスのみだと表面はキレイに仕上がっても、MDFに塗料が染み込んで硬化するイメージには乏しいですから。
 
そこで、以前に使用したスプレータイプのサンディングシーラーで下地をつくり、その上からワックス仕上げで塗装を施していくことにします。ただ、前ののこりが2/3くらい。なので、ホントにピカピカに下地をつくるにはちょっと少ない??
 
今回使用したサンディングシーラー

サンディングシーラー

 

ターナーのアンティークワックスでスピーカーボックスの塗装をしてみた

サンディング・シーラーで下地つくり

仮試聴用に取り付けていたユニット類を取り外し、薄くサンディングシーラーをスプレーしていきます。
 
スプレータイプのサンディングシーラー

スプレータイプのサンディングシーラー

 
 
さて、今回使用している100均で購入したMDFのフレームは、硬度・強度という面では難があるかもしれません。MDFという材質そのものが圧縮した紙みたいなものですから、脆さは当然あります。また、仮にMDFにも硬度や強度のランクがあるのであれば、今回使っているのは「やや弱め」なのかなと・・。なにせ、もともと加工前提の100均グッズではりませんから・・。
 
 
時間をかけて滑らかに!

時間をかけて滑らかに!

 
そんな脆さのため、いったん取り付けたユニットや鬼目ナットの影響で各所に細かいひびが発生(クラックと云ったら良いかしらん)しております。そこで細かなところの補修・補強もかねて、サンディングシーラーでの下地づくりはきっちりおこなっておきたいところです。
 
ネジ穴を中心にクラックが・・

ネジ穴を中心にクラックが・・

 
今回は薄く3度塗りしながら100均のサンドブロックで磨いていきます。
 
 
 

ターナーのアンティークワックスのラスティックパインで塗装

本心では、もうちょっと下地づくりがしたいと思った反面、「ワックス塗装、早くしてみたい!」の気もちが先走りします。ホントは、もう一回くらい薄くサンディングシーラーをスプレーしたかったのですが・・。で、実は、これが最終的な仕上がりを左右しちゃいました。
 
今回はラスティックパイン

今回はラスティックパイン

 
乾いた布にワックスをとって塗布していきます。今回は、ラスティックパインというカラーを選択。ロフトにあった工作物の見本で、名前のとおりに古めかしい木材っぽい風合いを確認ししていたのですが・・。思いのほか濃い色な感じです。
乾いた布にワックスをとって塗布

乾いた布にワックスをとって塗布

 
もう少し、サンディングシーラーで下地処理をしっかり作っておけば良かったのですが・・。まぁ、塗りたい気もち優先で中途半端に塗布開始です。
 
塗面にこすり付ける

塗面にこすり付ける

 
色味については、サンディングシーラーでのみ仕上げたのとあまり変わりない感じがします。それでも小学校の図工室あたりにある画板や工作板のような古びた風合いを醸し出しています。そのあたりは工作感を出したかったので、狙い通りかと。
 
テストがてら底面から開始

テストがてら底面から開始

 
ただ、今さらのように思うのは、チークあたりで明るい感じにしても良かったかなと・・。色味については思うところありです。
 
左は未塗布、右が塗布済み

左は未塗布、右が塗布済み

 

ひのきのポプリを使った吸音材は減らしました・・

前につくったスキャンスピークの5cmユニット用のスピーカーのときには、次のコンセプトを掲げてました。
 
JVCのEX-NW1をみて超小型デスクトップスピーカーを自作したくなったお話
ハセヒロ風・100均MDFフレームを重ねてつくる小型デスクトップスピーカー(スキャンスピーク5cm編)の全四回のうち一回目。JVCのEX-NW1をみて、小型スピーカーを自作したくなったお話です。精密にコピーをするのは難しいので、形はちがえどエッセンスの3つ(13cm以下、パッシブラジエーター、吸音材)をめぐるお話です。
 
【小型スピーカーづくりの種】
(1)高さ13cm以下に抑える(材料により最大15cmまで)
(2)パッシブラジエーターをとりいれる
(3)吸音材をウッドチップなどにする
 
ビクターのEX-NW1が気になって思案しはじめたのがはじめだったものでして。 
JVCのEX-NW1

JVCのEX-NW1

 前のものも今回のものも、EX-NW1とはサイズもフォルムもまったく似てもおりませぬ。それでも、(1)~(3)の要素は、すべて盛り込んではおります。ただ、仮止めでの試聴用に吸音材をひのきのポプリをパンパンにつめたところ、空気感に乏しい音の印象になっておりました。ギターのサウンドホールが塞がっている感じと云ったらよいでしょうか。
 
吸音材は檜のポプリ

吸音材は檜のポプリ

 
そこで、改めてこのスピーカーを仕上げていくにあたり、ひのきのポプリを使った吸音材は減らし、キルト芯と2つで満たすことにしてみました。
 

ひのきのポプリとキルト芯が吸音材

 
試聴動画編とあわせてご確認を
オントモムック・パイオニア6cm×重ねてつくる自作キューブボックススピーカーの試聴動画をつくってみたよ
2017年7月19日、オントモムックが発売。発売日当日に早速購入。事前に準備していた100均MDFを重ねてつくったキューブボックス型スピーカーにパイオニアの6cmユニットをその日のうちにとりつけエージング開始。せっかくなので試聴動画も作成。クラシックの音源をいろいろ鳴らしましたが、マッチングするのは「昭和の歌」ですか?

塗装前と後ではやはり音が違うものですねぇ・・

アンティークワックスを使ってみての感想について

今回は、100均の雑巾で塗布してますが(ちょうどよいボロ布もなかったので)、汚れたのは時分の指先と作業板との一部だけです。その指先も、べたつくわけではないですし、塗布したあとのスピーカーの取り扱いもとにかく楽です。
 
また、ふつうのペイントだと新聞敷いてはねたりしないように気をつけてとか、刷毛をどう保管してとか、 家人に臭いがどうしたと、いろいろ気を使います。そういった悩みからは開放されます。新聞とか敷かなくても、作業板の上だけで塗れるのは心地よいことこの上なし。
 
あわせて、主成分が蜜蝋で、そのほか塗料なども成分には気を使っているようです。まぁ、絵の具などをつくるメーカーですし、学校に卸したりする関係もあるかとは思います。素材や原料にこだわりがあるのかもしれませんが、お子様と楽しくDIYというときなどにも最適ではないかと・・。
 
プクタロウ
ターナーさんの回し者ですか?
 
ただ、スピーカーに塗布するには、ひとつネックがあるのかなと。それは、下地処理。特に、MDFを使うなら、塗料を浸透させて硬化したほうが音にしまりがでることが多いですし。表面をつややかにしたりはできても、この硬化という部分では難があります。
 
まぁ、MDFでスピーカーの箱をつくるとき、下地をつくらんと塗りムラがでることは多くの方が知っていることだとは思いますので・・。キノコ隊長が指摘するまではありませんね・・。
 

音の感じについて

こんなん仕上がりましたけど

こんなん仕上がりましたけど

 
結論からいうと、塗装と吸音材でだいぶ音が変わりましたよ。ありきたりですけど、ぼんやりした音が、スッキリしました。前面に出てくる音というより引っ込んだ感じではあります。ただ、仮試聴のときより空気感でているので、そのあたりは吸音材の効果かと。
 
昭和な感じで表現するならば、ラジカセの音からミニコンポの音にまでは引き上がった感じです。なので、試聴動画などを作ったときの結論で「昭和の楽曲が似合う」としておりましたが、そんな雰囲気がなくなりました。
 
また、仮試聴のときには、ちょっと残念がっておりましたが、ニアフィールドであれば十分と思える低音もでるようになってます。お陰で、マイケル・ジャクソンのアルバム『King of Pop』が心地よくなってます。さすがの40代のおっさんです。
 
さて、いろいろ試聴してみましたが、ジャズは一日かけていても聴き疲れしない感じでかもなく不可もなく。ロックは、低音がよりでるようになったのでかなり良くなりましたよ!クラシックはというと相変わらず小編成向き。フルのオーケストラの音を聞くと雑味が感じます。これ6cmのフルレンジなので仕方がないのかもしれません。
 
ただ、この作業を、Primeseatを使ってPacific Music Festival 2017のラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(PMFオーケストラ演奏会)のようすをDSD5.6MHzで聴いているのですが、なにげに悪くはないです。フルのオーケストラは苦手かもとしつつ、音源や録音に左右されるところもあるかもしれません・・。
 
なお、パソコンを通じてクラシックやジャズを楽しんでて、Primeseatを使ったことがない人であれば、ぜひいちどチャレンジしてみてくださいまし。DACをお持ちでなくてもヘッドホンで十分楽しめますので。
 
ちなみに、Primeseatについては、おススメのネットラジオ・クラシック編にて軽くふれたことがあります。そこで、puku3.comでも記事化を検討してはおります(「Primeseat」で検索してアクセスしくださっている方もなにげにいるので・・)。がっ、キノコ隊長が所有するDACは、DSDフォーマットに対応していないので、「語れるものがない!」と見送っております(笑
 
おススメネットラジオのクラシック編はこちら↓ 
BGMに最適!高音質でクラシックを楽しむネットラジオおススメ6選
ふだんからインターネットラジオに親しむわがあるじ。仕事のBGMとしてこと欠かせません。そんな頻繁に聴いているインターネットラジオからクラシックを楽しめる至極?の高音質5局選+オマケのFLAC配信編。ストリーミングurl探しに使っている4つのサイトとあ合わせて、あなたにとっても良いネットラジオ局を探してみたくださいね。
 

次回は、Peerless PLS-P830985(64mm) でしょうか???

Peerlessとパッシブラジエーター

Peerlessとパッシブラジエーター

 
パイオニアの6cmユニットでの夏のスピーカーまつりは、これにて終了でしょうか・・。次に、遊ぶとしたら、パイオニアの6cmがでるまえにNFJで安売りしてたPeerless PLS-P830985(64mm)かなと。今回のユニットとは、4mmの差なので工夫次第で同じ箱がつかえそう。バッフルの穴をひろげて入れ直すのもありかとは思っています。
 
が、たぶんフィリップスのものと思しき、パッシブラジエーターも手に入れておりました・・。手元にある以上は、もっと遊ばないとね(笑 ただし、遊びたいのはやまやまですが、年末のお休みまでとっておく感じでしょうか。まぁ、キノコ隊長の性格上、「寒いベランダで自在錐をいじりたくない!」とか云い出しそうですけどネ。
 
ん?すると、次のGW?? 購入から1年持ち越し???
 
プクタロウ
ところで、フォステクスの8cmの箱はあけないの?
 
キノコ隊長
それはSP-FS1にそのうちつける・・
 
 
それではみなさま、良きスピーカー工作らいふを~! 
 
 
今回登場したターナーさんのサイト
ターナー色彩株式会社 | TURNER COLOUR WORKS LTD.
ターナー色彩株式会社は色彩の可能性を信じ...
 
ターナーのアンティークワックスの商品サイト
アンティークワックスブランドページ | ターナー色彩株式会社 | TURNER COLOUR WORKS LTD.
ターナー色彩株式会社
 
途中ででてきたプライムシートについてはこちら
https://primeseat.net/ja/

 

今回の6cmのユニットの詳細はこちら

 

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