ステレオ誌のパイオニア6cm用?重ねてつくるスピーカー再び!お次はキューブボックスでね!

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#04 改善点と2017年夏のスピーカーまつりの準備

 全4回にて、「ハセヒロ風・重ねてつくる小型デスクトップスピーカー」の記録帳を公開してきたわけですが、今回はその4回目になります。キノコ隊長が、超小型のスピーカーをつくりたくなってのドタバタヨタ話シリーズの最後になります。
  
小型デスクトップスピーカー(パッシブラジエーター方式)

小型デスクトップスピーカー(パッシブラジエーター方式)

 
 
一応、過去の3回を振り返ると・・
カメラのレンズを見に行ったはずなのにスピーカーづくりに熱が入ったお話。
JVCのEX-NW1をみて超小型デスクトップスピーカーを自作したくなったお話
ハセヒロ風・100均MDFフレームを重ねてつくる小型デスクトップスピーカー(スキャンスピーク5cm編)の全四回のうち一回目。JVCのEX-NW1をみて、小型スピーカーを自作したくなったお話です。精密にコピーをするのは難しいので、形はちがえどエッセンスの3つ(13cm以下、パッシブラジエーター、吸音材)をめぐるお話です。
いざ、小型のパッシブラジエーターを入手しようと思ったらドツボにはまったお話。
自作の小型スピーカーにパッシブラジエーターを使おうとしたら、、通販がない!?
ハセヒロ風・100均MDFフレームを重ねてつくる小型デスクトップスピーカー(スキャンスピーク5cm編)づくり全4回のうち2回目。小型のパッシブラジエーターを手に入れようとしたら、これが障壁になってしまいましたよ。というのも小型のパッシブラジエーターのユニットを通販しているところがなくて・・。最終的な入手先もご紹介です。
難関は穴あけだけ? まぁ、貼り合わせて箱にしただけですから・・
雑誌付録のスキャンスピーク5cm用に100均MDFを貼り合わせたボックスをつくったよ
ハセヒロ風・100均MDFフレームを重ねてつくる小型デスクトップスピーカーづくり(スキャンスピーク5cm編)全4回のうち3回目。このスピーカーをつくるために準備するものと組み立てていく製作過程です。今さらスキャンスピークの5cmユニットが登場?お金がかかりそうなのがサンディングシーラー?雑誌の付録に踊らされてますねぇ。
 
 まぁ、こんなところです。お読みでなかった方は、前の3回もあわせてどうぞです。
 
さて、スケジュール表でいくと・・
#01 小型スピーカーがつくりたくなって・・
#02 障壁は、パッシブラジエーター?
#03 100均MDFを重ねてつくるスピーカー(スキャンスピーク5cm編)
→#04 改善点と2017年夏のスピーカーまつりの準備
 
今回は、#04で、できあがったスピーカーの問題点と夏のおまつりの準備についてです。
・密閉型よりも低音がでていることが想像できましたよ
・ただ、さすがに5cmで迫力の重低音は・・
・けっこう誤差があるもので・・
・MDFがこんなにもサンディングシーラーを吸うもので・・
・この夏のパイオニア6cmは重ねるキューブボックス!
 
とまぁ、このような内容の記録帳になっております。全4回の最後、ハセヒロ風・100均MDFフレームを重ねてつくる小型デスクトップスピーカー(スキャンスピーク5cm編)での作業での問題点と改善点、パイオニアの6cmへの準備のお話を楽しんでもらえたら幸いです。
 
 

夏のスピーカーまつり2017に向けた準備

肝心要の音の方はといいますと・・

思ったようにはしあがりました

思ったようにはしあがりました

 
はじめは、音が硬い感じがしていたのですが、吸音材で箱の中をほぼ埋めてたら柔らかい音色にかわりましたよ。まぁ、これはユニットのエージングがすんだ結果かもしれませんが・・。
 
流石に5cmユニットで迫力の重低音などとはいいません(後ろに見えるJBL4312Bで多少は低音慣れしているからかもしれませんが・・)。
 
ただ、まぁ、低音を意識してのパッシブラジエーターの搭載でしたから、どれくらい出るのか気になるところ。次の3曲の視聴での若干の感想をば・・。
 

(1)The Eagles : Hotel California

The Very Best Of  The Eagles より

The Very Best Of The Eagles より

このベストアルバムのDisk1の17曲目が、”Hotel California”です。イントロの終わりの50秒目くらいのドラムの音がいい感じで鳴ってます。それと、3分45秒からの15秒くらいのドラムとベースの掛け合うような流れのところもいい感じに聴けます。 

 

YES : Roundabout

fragile より

fragile より

YESの”Roundabout”も中低音が心地よく鳴ってます。こちらのアルバムの1曲目がそれになります。カッコイイ曲ですが、8分半くらいの長い曲なので・・。そこは感想が違うところ。

さて、アコースティックギターの響きといいますか残響音みたいなものも、箱の小ささのわりに納得です。MDFを使った自作エンクロージャーだと9mm厚のことが多いかと思います。対してコチラは15mm厚です。サンディングシーラーでの硬化と合わせて効果があるのかなぁ~と思ってみたり。

 

Marcus Miller : Blast 

FREEより

FREEより

 
ほかにもMarcus Millerの”Blast”を視聴してみましたよ。このアルバムのこれまた1曲目ですが、5cmユニットでは重厚なベースの低音は出ませんね。さすがにニアフィールドでも迫力不足は否めません。
 

全般的な感想として・・

低音を意識した3つ選曲でお話しておりますが、背面からでている音の雰囲気から密閉型だったらもっと迫力不足かと。そのあたりはパッシブラジエーターがあるからの響きかなぁ~と妙に納得してます。
 
全般的な感想として、
・クラシックならカルテットとかの小編成はかなり合うかも
・ジャズ、乾いた感じのロックとかはだいぶ楽しめる
・大編成のクラシックとかはちょと雑に聴こえる
とまぁ、そんな感じです。
小編成で、沢山の音がしない方が雑味がなくて良いです。
 
それと、メーターホルダーでつくったツイーター
簡単!メーターホルダーと防臭ゴムで雑誌付録のツイーターをつくる
『簡単!メーターホルダーと防臭ゴムで雑誌付録のツイーターをつくる』MGツィーターとは、キノコ隊長が雑誌Digifi20号のツィーターをメーターホルダーと防臭ゴムで組み上げたツィーターのことです。防臭ゴムやメーターホルダーと言わなければ、はじめからキットだったかのように見えるお試しあれな自作ツィーター台のことです。
これと組み合わせると、互いの高音がぶつかり合っている感じで、心地悪くなるのですぐやめました。
 
また、密封型にしたときとの比較ができれば、おもしろいのでしょうが・・。そこまでの気力は・・、ございませぬ! いずれにしても、2013年のユニットが日の目をみれて何よりです。
 

実際につくってみていろいろ出てきた諸問題

(1)MDFのフレームに最大1mmくらいの誤差がある

正直、このフレームには誤差があります。まぁ、あくまでも100均ですし、オーディオ用などの精密加工はされていないでしょう。また、ロット的なものもあるかもしれません。それほど多くはないのだけれど、最大で1mm程度は誤差があるもの覚悟がひつようです。
 
(改善策)
あなたが、もし、同じようにつくってみたいと思ったときは、購入前に入念に精度の確認をしたほうがよいかもしれません。特に、ブロックサンダーなどでの加工とき、必要以上の労力がかるかもしれません。

(2)穴をあけるときには、わずかに小さめに、中心はキッチリ!

今回は、自在錐で穴を開けてます。きっちり中心を取ったつもりでも、微妙に誤差がありコンパスで轢いたガイドより外を削っていたしてました。よくみたときの仕上がりに「ちっ!」と舌打ちしたくなります。ホンの数ミリにもかかわらず・・。
 
穴ありと穴なし

穴ありと穴なし

 
穴がある方をよく見ると、コンパスでひいた線がうまくなぞれていません。一ミリもない誤差ですが、ちょっと気になります。
 
(改善策)
バッフルの穴あけは、わずかに小さめに加工すると幸せになれるかもしれません。最終的には紙やすりなどで削り込むくらいのゆとりでの作業が良いかもしれません。

(3)MDFのフレームがサンディングシーラーを大量に吸う

このMDFフレームは、かなり塗料を吸います。今回、サンディングシーラーを1本使いましたが、まだ吸いそうです。超薄く、乾いたらヤスリを何回もくり返すか、このスプレータイプのシーラー2本くらいで上塗りまで仕上げるの2択かもしれません。
 
というのも、キノコ隊長ってば、1本使いきったあと「まだシーラーが必要かも・・」と思いつつも1000番のヤスリをかけてやらかしてしまいます。できていない塗面の目に削りカスが入り、表面を白濁させてしまったのですよ。いったんできた塗面をほぼ削り落とすまでにどれくらい時間がかかったことか・・。
 
再度、サンディングシーラーで噴いて修正

再度、サンディングシーラーで噴いて修正済み

 
正直言うと、表面が白濁したようになってしまったときには、黒く塗りつぶそうかと思ったくらいです。ただ、真っ黒になったら重ねてつくったことがわからない仕上げになりますので、「どこがハセヒロ風?」ってことになりかねません。ただ、材料費のうちサンディングシーラーが半分を占めるとなったら・・、それってどいうこと??
 
(改善策)
(1)サンディングシーラー(サンペイント)を2本以上で、仕上げる
(2)クリアやメイプル系のワックスで着色しつつ仕上げる
この2つのうちどちらかかな?と思ってます。パイオニア6cm用に準備しているキューブボックスには(2)を試そうと考えてます。
 

(4)鬼目ナットによるひび割れ

サンディングシーラーで仕上げるということは、目のすき間や接着剤のすき間を埋めることでもあります(まぁ、とのこの代わりでもありますから)。また、ある意味MDFの強度(硬化)をはかることでもありましょう。
 
加工手順的に最後にインシュレーター用の鬼目ナットをねじ込みましたが、これにより表面に割れ目をつくってしまいましたよ。サンディングシーラーを更に流し込むように厚塗りしましたので、ここから全体が割れることもないでしょう。
 
それでもよく見ると、見た目にも悪い感じがします。
 
(改善策)
鬼目ナットはサンディングシーラーを塗る前に固定していたほうがよいかもしれません。特に、MDFにも柔らかさもあるでしょうし、若干のすき間にシーラーが入りこんだほうが割れの心配も減るでしょうし。その面では、加工の手順を変える必要がありそうです。
 

調子にのってもうひとつ! 音友社ムック・パイオニアの6cmにはキューブボックス!

ここにあげてきた4つくらいが大きな問題および改善点かなと考えております。当然、まだまだ反省点は、他にもあります。ただ、雑多なことを記録にのこしてもね・・。といいますか、既に反省点を踏まえながら、「重ねてつくるスピーカー再び!お次はキューブでね」の製作にとりかかっておりますから。
 
例のシルクのMDFフレームのうち、正方形のタイプを4枚とサイドパネルでキューブ型のスピーカーエンクロージャーができてます。まぁ、高さ114mm×奥行114mm×横幅110と正確な正方形ではありません。ただ、ほぼ正方形にはみえますので、重ねてつくるキューブボックスとでも銘をうっておこうかと。最終的にこの夏に発売の月刊ステレオのムック(2017年)のパイオニアの6cmで楽しみます。
 
重ねてつくるキューブボックス

重ねてつくるキューブボックス

 
まだ間がありますので、それまではNFJで買った57mmのユニットを搭載できようバッフルアタッチメントをつくって仮状態で楽しもうと考えております。
 
なお、今回のシリーズでお話してきたスキャンスピークの5cmユニット用のエンクロージャーには、パイオニアの6cmユニットを取り付けできません。同じように作りたい方はご注意くださいまし。公開されているカタログスペックでは、パイオニアの6cmのバッフル口径は62mmみたいですから・・。同じ作り方をすると、MDFフレームがもう一枚必要となります。お間違いなく。
 
まぁ、夏の工作まつりをワクワクしながら待ちましょう~!
パイオニアの6cm

パイオニアの6cm

 

フォステクスの8cm

フォステクスの8cm

 
カタログスペック的なものはコチラから↓
夏恒例の大好評“スピーカー工作”第7弾 今年は3冊のMOOKを同時発売!【その2:特選スピーカーユニット パイオニア編】
ONTOMO MOOK・Stereo編「これならできる 特選スピーカーユニット パイオニア編」特別付録:パイオニア製6cmフルレンジ・スピーカーユニット「OMP-600」(ペア)【発売日】2017年7月19日【本体】予価 3,500円+税【
http://stereo.jp/?p=1970
 

エピローグ?

なんとか、JVCのEX-NW1から着想をえて、小型のデスクトップスピーカーがしあがりました。まぁ、形はまったく異なりますが・・。
 
一応、JVC EX-NW1の種と称した3つの要素(高さ13cm以下、パッシブラジエーターを使う、吸音材にウッド系)は満たしているので、キノコ隊長としても納得の仕上がりのようです。
 
 全4回をお読みになったのであれば、いやはや「ご苦労様です!」。そして、毎度の長文駄文で、お役に立つような内容ではありませんが、何かしらの参考になっているようなら嬉しいかぎりです。
 
それでは、みなさままたのおこしを~
 
プクタロウ
隊長!このところスピーカーづくりに夢中な四十路オヤジのサイトのようですよ!
キノコ隊長
じゃぁ、次回はぎょうざで!
 
【2017年7月26日追記】これならできる特撰スピーカーユニット・パイオニア編が発売されました。
せっかくなので、準備していたキューブボックス型スピーカーに組み込み、試聴の動画を作ってみました。そちらもよろしければアクセスしてみてくださいまし。
オントモムック・パイオニア6cm×重ねてつくる自作キューブボックススピーカーの試聴動画をつくってみたよ
2017年7月19日、オントモムックが発売。発売日当日に早速購入。事前に準備していた100均MDFを重ねてつくったキューブボックス型スピーカーにパイオニアの6cmユニットをその日のうちにとりつけエージング開始。せっかくなので試聴動画も作成。クラシックの音源をいろいろ鳴らしましたが、マッチングするのは「昭和の歌」ですか?
 
 
  
 今回登場した商品などの詳細はコチラから↓
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