ヤマハの動画をみて自作スピーカーに補強桟とアブソーバーって思ったけど、車ですか?

オーディオ

振動を制するものは音を制す!

前回につづいて、2018年の夏のスピーカーまつりに向けたエンクロージャーづくりのお話です。1回目は、
・フラット&ロースタイルのエンクロージャーづくりに走ったワケ
・音楽の友社から出ている情報で一喜一憂している様子
・眠らせているスピーカーユニットについて
など、夏のおまつりにそわそわしているあるじの日常を垣間みてもらいました。
 
今回は2回目で、テーマは「振動」。
 
2017年は、厚みのあるMDFのフレームを活用し、かつ小口径のユニットを利用しておりましたのでちょっと無縁なものをつくっておりました。で、今年は、JVCのEX-Sシリーズをマネたフラット&ロースタイル。しかも去年のつくったものとの比較でいうと3~4倍のサイズ。チープなダイソーのMDFでは、箱鳴りも心配です。
 
そこで、JVCのサイトを見たりしながら、振動を抑えるために実践したことなどを記していきたいかなぁ・・と。
 
とりあえず、今回のシリーズのお題目をおさらいしてみると、、
 #01 夏のスピーカーまつりにむけてフラット&ロースタイルの箱がつくりたくなりました!
#02 補強桟にアブソーバーって、、スピーカーだよね?車ですか!?←今回はココ
#03 えっ!100均塗料だけ?自作スピーカーをそれなりに魅せる塗装術
#04 今回のスピーカーづくりのパラパラ動画でつくった様子をまとめてみた
 
JVC風フラット&ロースタイルスピーカー

JVC風フラット&ロースタイルスピーカー

 
まぁ、単なる工作ずきなおっさんの戯言ではありますけども、毎度のごとく長文駄文におつきあいくださいまし。
 
 

JVCのEX-Sシリーズのサイトにある断面モックを参考にしつつ

毎度のチープにダイソーのMDFですから!

夏のスピーカーまつりにむけて、フラット&ロースタイルのエンクロージャーをつくることに決定はしましたよと。作成する方向性は決まったとして、次はどうやってつくるかの段になりましょう。
 
そこでつくったノートがコチラ↓
ノートはA4を使うこと!

ノートはA4を使うこと!

 
頭からきれいにつくったようなノートですが、腐ってもコンサル業をしているキノコ隊長のノート術の一端です。A4のノートを見開きのA3サイズのキャンパスの用に利用するというものです。記入していくのにもルールがあって、ノートを3分割して利用します。
 
イメージとしてはこんな感じです。
③左上エリア
(結論)
①右エリア
(備忘録や
 メモなど)

 
②左下エリア
(概要)
 
 上のイメージの①→②→③の順番に記入していきます。
①右エリアは、要素や条件、気なることなどメモを
②左下エリアは、①に記入した情報を整理したり、ピックアップした情報をピンポイントで深掘りした内容の記入
③左上エリアににうつり、まとめやティップスを出したり、最終的な手順など
 
このノートのとり方をすると、A3見開きで、あとからぱっとみて結論→概要→備忘録というビジネス向けな手書き資料が完成します。なんかキノコ隊長もたまには働いているみたいです(笑
 
って、去年も同じこと書いてましたね・・。
 
ノート術はさておき、チープに手軽にというコンセプトを満たすためには材料を何にするかです。といっても、いつものダイソーMDFになってしまうのだけれど。
 
問題はこのMDFの厚みです。カッターでカットできるのも手軽で良いのですが、厚さが6mmしかありません。DIYショップで9~12mmくらいのを購入し、現地でカットしてもらうのが最善ではあります。ただし、ぶっぷ未保有のあるじにしてみれば、これ以外に用もないのにタイムズのカーシェアに走るのもねぇ・・と。
 
ダイソーのMDF(6mm厚)

ダイソーのMDF(6mm厚)

 
そんなわけで、やはり毎度のダイソーMDF!
 
 

JVCのウッドコーンスピーカーに施されている補強桟を参考にして

ダイソーのMDFは、厚さが6mm。そのままでは、箱鳴りやら締りのない音になりやしないかなどの不安があります。メイン素材として利用するは良いとして、そこが一番のネック。とは云え、ホームセンターとかには行かないわけですから、「どうするんですか!」です・・。で、結論から云えば、圧着して12mmにしちゃいます。
 
ただ、圧着したところで、厚みがあるだけのお話です。ついでに云うと、カッターでも簡単に切れちゃうのが100均のMDFです。そんなわけで、比較的強度が弱いほうなのかなぁと思ってみたり。そう考えると「単に厚みをもたせるだけではいけないのかも」と思案し始めます。
 
そこで思い当たるのが、JVCのウッドコーンスピーカーのサイトでよく見かける内部構造の画像です。そして多くの人が目にすることになるのは、「補強桟」とか「響棒」なるキーワードです。
 
実際にサイトを見てもらえればわかるのですが、補強桟、響棒、ウッドブロックと振動を抑制するための対策がいろいろ施されております。
 
コンパクトコンポーネントシステム EX-HR11
コンパクトコンポーネントシステム EX-HR11製品情報 | JVC
株式会社JVCケンウッドのJVCブランド、ビクターブランドのオーディオ製品「コンパクトコンポーネントシステム」、EX-HR11紹介ページ。
 
コンパクトコンポーネントシステム EX-S5
コンパクトコンポーネントシステム EX-S5
やさしい木の音色で、カフェにいるようなくつろぎを。
 
残念ながら自作ですし、メーカーでもないのでミリ単位での調整なんてできません(笑 でもせっかくなのでマネていましょう!
 
 

ヤマハのNS-5000シリーズの動画をみたら興味津々!

補強桟を検索していたら「アコースティックアブソーバー」という動画がヒットして

さて、まねるは良いとして、「スピーカー 補強桟」なんてキーワードでグーグル先生に質問タイムです。すると、三角棒とか隅に桟のように貼り付けていたりいろいろです。
 
そこで、ふと思いました。昨年つかったMDFのフレームのサイズです。
 
MDFのフレーム(シルクで売ってる)

MDFのフレーム(シルクで売ってる)

 
これが「幅130mm×高100mm×奥20mm」のサイズです。
 
対して、作ろうとしているなんちゃってEX-Sシリーズ奥行きを除いたサイズが、「幅140mm×高11mm」
 
MDFフレームに6mmの板が上下左右を覆っても見た目には「幅142mm×高さ112mm」。こんなの誤差の範疇!
 
このフレームをスピーカーの箱の骨組みにしつつ補強桟としての役割を果たしてもらうと。ついでにこれにフロントパネルをネジ止めできるようにすれば、もくろみ通り8cmくらいまでならいろんなスピーカーユニットを試すことができるようになります。なんとも補強桟さまさまです。
 
で、JVCのサイトで内部構造をみると、比較的前面に補強桟や響棒が集中しているような印象があります。ほかにもなにかないかと引き続きネットサーフィンを続けていたら、ユーチューブにヤマハの技術紹介の動画を目にしちゃいます。
 
ユーチューブにあったヤマハの「補強桟」についての動画

 
ユーチューブにあったヤマハの「アコースティックアブソーバー」についての動画

 
なーんか、定在波とか放射音ってこんなふうに出ているんかぁ・・ってな具合です。NS-5000とかでかいスピーカーじゃないけど、うん!「スピーカーの振動を制する者は音を制す!」とまぁ、スラムダンクの台詞を思い出してもじった次第。
 
※ユーチューブにあるヤマハの技術紹介の動画なので、2つを再生してみた人は下のアドレスのページにも飛んで行ってあげてくださいね。
 
 

脳内では勝手にショックアブソーバーと記憶

先の動画のもとになるサイトがコチラになります。
ヤマハ | スペシャルコンテンツ - 製品情報
 
動画をみたあと、こちらのサイトに後追いで到着。再度、補強桟や振動について「ふむふむ」します。ただ、大きいサイズじゃないし、2wayや3wayのスピーカーじゃないし・・どこまで気にしてよいやら迷いどころ。ただ、まぁ、「振動を~」なので、JVCを参考に前面中心に策を施していきますかと。
 
ところで、先の動画を見たあとのキノコ隊長は、「アコースティックアブソーバー」という言葉が「ショックアブソーバー」と脳内変換しておりました(笑 なので、メモ帳などにもショックアブソーバーと記載を繰り返していきます。
 
MDFのフレームがシャーシーで、張り合わせた板がボディ、フロントパネルを脱着式にしてユニットを交換できるようにしつつ、ショックアブソーバーを取り付けるって、どこの車ですか!? それこそユニットをパワーユニットに例えてしまったら「どんなF1カーですか?」とことば遊びに興じておりましたとさ。
 
プクタロウ
四十路のオヤジは昭和の香り。
 
 

補強桟となんちゃってアコースティックアブソーバーを自作スピーカーに配置してみる

上下につけるのか、サイドにつけるのか、悩みどころ・・

昭和の香りはさておき、スピーカーの振動対策です。問題は、アコースティックアブソーバーの素材と補強桟の類の配置ですかね。
 
ヤマハのサイトを見ていると、アコースティックアブソーバーは筒状の素材の中に綿っ子が詰められている感じ。そこで、100均とかに足を運び、四角い筒状のもので代用品になるものはないかと探します。が、残念ながらみあたらず・・。チョコの箱に綿でも詰めるかとも思いましたが、なんか違和感を覚えます。
 
そこで、ちょっと考えてみました。筒状のものに綿っ子が詰められているのなら、硬いもので振動を抑えているのではないよねと。むしろ柔らかいもので振動を吸収させているのだろうと。であれば、取り扱いが楽そうな軽く柔らかめの木材を貼り付けるだけでも良いのではなかろうか?と。
 
逆に、JVCでみている補強桟は、硬い素材で振動を抑え込んでいるイメージかと・・。であれば、ボディで使われているMDFより密度が濃そうなMDFがあればそれでも良いのではないか?と。
 
そこで準備したのが100均のブロックカットの木材とアルファベットのMDF。
 
アルファベットの「I」と直方体の木片

アルファベットの「I」と直方体の木片

 
あとはこいつをどのように配置していくかになります。アブソーバーはサイドがよいのか?はたまた、ボディの振動からすれば、上下の板の面積のほうが広いのでこちらの振動を吸収?
 
正直、悩みどころです・・
 
配置を検討中!

仮組みして、配置を検討中!

 
 

最終的にはこんな配置。でも、同じものをたくさんはつくれないので・・

で、いろいろ考えた結果、準備するものと配置は次のようにすることにしましたとさ。
 
サイド上部をMDF、上下を角材

サイド上部をMDF、上下を角材

 
(準備したもの)
(1)ダイソーで売っているアルファベットMDFの「I」の字(4個)
(2)ダイソーの長方形にカットされたブロック木材(8個)
(3)シール付きのフェルト
 
(配置および使い方)
(1)が最終的に補強桟として、サイドの板の前方上部に配置することにしましたよ。とりあえず補強桟が前方にあるのは、音を発するユニットの振動をきっちり抑えて置きたいからかと。前方下部でも良かったのですが、準備していたバスレスポートがあたって塩梅がよろしくないようだったものでして・・。苦肉の策?
 
サイド内側にMDF

サイド内側にMDF

 
(2)実際もってみると、アルファベットのMDFよりも軽いのであまり密度もなさそう。中身はスカスカ感があるので振動を吸収という方向性では間違いなかったものかと・・。これを上下の板の中央部分に一直線になるように2つを配置し固定します。継ぎ目部分には、(3)のシール付きのフェルト貼り付け、クッションになるようにしております。
 
フェルトをクッションに振動を吸収させる

フェルトをクッションに振動を吸収させる

 
今回は、なんちゃってアコースティックアブソーバーを取り付けることにしましたので、できれば吸音材を使わずにそれなりな音を楽しめればなぁ・・と考えております。また、フラット&ロースタイルのエンクロージャー特有の長めのバスレスポートも入れているので響きや空気感が感じられると嬉しいい感じでしょうか。
 
なんちゃってアブソーバー

なんちゃってアブソーバー

 
まぁ、よくスピーカーを楽器に例えるむきもありますが、アコースティックギターのような音に仕上げられたら嬉しかったり。GONTITIのGUITARSがいい感じで聴こえたら満足!ということにしておきましょう。
 
今は中古しかでまわってないのかね・・

今は中古しかでまわってないのかね・・(アマゾンのリンク)


 
それにしても、いろいろ配置を検討しつつ組み立てて行きますが、残念なことに素材やミリ単位の調整は無理・・。何個もつくってられませんから~(笑 
 
 

(次回予告)MDFに100均塗料でムキになって塗装したお話

#02 「振動を制する者は音を制す!」のまとめ

「振動を制する者は音を制す!」なんて、スラムダンクのセリフをもじってみましたが全4回シリーズの2回目のテーマは「振動」でした。
 
そして、今回のスピーカづくりのコンセプトを確認すると、、
【2018年、夏のスピーカーまつりの種】
(1)JVCのフラット&ロースタイルをまねる
(2)補強桟とショックアブソーバー風であそぶ
(3)材料は、いつものように100均でチープ!でも、マジづくり!
 
(2)がまさしくコンセプトに含んでおりました~。
 
2017年のスピーカーまつりは、ほどよい厚みのフレームを使い、かつコンパクトなサイズだったので振動を気にするまでもありませんでした。ただ、今回は、サイズも大きくなりますし、メインとなるボディが6mm厚のダイソーのMDFでは薄くて一抹の不安も残ります。
 
そこで、圧着して厚みをもたせつつ補強桟とヤマハをまねたなんちゃってアコースティックアブソーバーなるもので遊んでみましょうということですね。
 
foobar2000再生中!

foobar2000再生中!

 
さてさて、いろいろ考えた振動対策ですが、果たしてこのフラット&ロースタイルスピーカーは楽器のように音をかなでるのか?そして、GONTITIのGUITARSをそれなりに納得する音で楽しませてくれるのか? いやはやどうなりますかね・・
 

次回、ダイソーのあれが人気みたいですよ!あれですよ、あれ!

今回も、長々と長文駄文におつきあいいただき、ありがとうございました。途中で車とかどうでもいいよね・・、いやはや。話はかわって次回の予告です。
 
いっぺんに何かをするのではなく、事前にあれこれ準備しておくといろいろ作業は捗るものでして。それは仕事も遊びも同じですかね。当然工作も。
 
というわけで、あらかじめ必要なパーツをカットしたりしていたので、スピーカーの組み立てそのものはあっという間に終了。それはもうあっけないほどに。
 
ところが、塗装をするのにはちょっと問題が生じてしまいました・・。それは、欲しいと思っていたダイソーの塗料が近所の3店舗からほぼ消えてしまったこと! お店の人に聞いたら、「発注がかけられるので、廃盤や欠品ではないとのこと。ただ、入荷はいつになるかは不明で・・」と平謝り。ないものは仕方ないですよね。
 
人気っぽいダイソーのあれとは?

人気っぽいダイソーの塗料のあれとは?

 
そんなダイソーで人気になっている塗料とはなんだ!に乞うご期待!
 
プクタロウ
最後の一文、昭和の映画の予告編みだいですよ・・
キノコ隊長
総天然色~!
 
次回更新は、7月5日ころの予定です。
2018年7月5日更新しました!
えっ!100均塗料だけ?自作スピーカーをそれなりにみせる塗装術
月刊ステレオのムックにつくマークオーディオの8cmユニット用にスピーカーの箱を作りました。100均のMDFの板で作ったので、塗装も100均の塗料に限ることに。近ごろ人気のダイソーのミルクペイントをプライマーと中塗りにし、木目調に見せる塗装で仕上げてみましたよ。鏡面仕上げとは行きませんが、それなりに見える塗装術かなと…
 
 
今回登場したアイテムの詳細が知りたいときはこちらでもどうぞです↓

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